昨日、現在社会人として頑張っている卒業生が久しぶりに教室に寄ってくれました。
面談の合間に近況や昔話などで盛り上がったのですが、その中で、今の塾生たちに聞かせたい話もあったので、途中から真剣にメモをとりました。
開校時小学生だった彼女は当校の初代生徒(塾生)会長で、近隣の中学校から秦野高校そして明治学院大学に進みました。
今、アイドルマスターなどの人気ライブイベントでバックダンサーをしながら、振付師の仕事をしています。
ダンスで飯を食う。
カッコ良いですね。
もちろん、小学生から当校に通っていたのですから、習い事としてのダンスの上手さ、大学時代にバイトをしながらサークルでダンスを頑張っていたことなどは知っていますが、「好きなことを仕事にした」と言う点で、学ぶべきことは多いはず。
ダンスが好きで、習っていたり、部活や同好会に入っていたりする塾生は多いので、掘り下げて聞いてみました。
仕事に繋がったきっかけは大学のサークルで指導に来ていたダンスの先生から、ライブに出てみないか誘われたかららしいです。
明学ともなると、凄い先生が教えに来てくれるんですねー。
本人曰く、「運が良かった」と言うのですが、それはよく、成功者が口にする言葉です。
そこで私は、「その運を掴めたのはなぜか」と、総合型選抜の授業のように突っ込んで聞いてみました。
すると、「サークルで先生に声を掛けられたことに関して言うと、可愛さ、ダンスの上手さ、どん欲にアピールしたこと」の3つだそうです。
この回答は彼女らしく、「へえ」と言うしかなかったですが、この次の話がとても参考になりました。
ダンサーとしては、もっと上手な人はたくさんいるけど、彼女は仕事の依頼が他よりも多く、また、まだ若いのに振付の依頼も多く来るそうで、そこが他の人と何が違うかを問うと。
「仕事に対する真面目さ。ストイックに仕事を極めようとする姿勢。そして、謙虚さだと思う」とのことでした。
確かに「明日がゲネプロ(通しリハーサル)なのに、今日は全く上手くいかなかった」とため息をついていました。
この発言は、小学生の時から彼女を知っている私も認める性格の表れだと思いますが、これは、他の人にアドバイスをする上でとても参考になりました。
要は、技術が優れているだけでは仕事は続かず、その先もない。
手を抜かず、上手くなっても謙虚な心で仕事に向き合い、周囲の人たちへの気配りを忘れないこと。
これらの気持ちがあれば、幸運が近寄った時に、自分で掴み取ることができるでしょう。
そしてこのことは、他の職業でもあてはまることですし、誰でも努力すればできます。
塾生たちには、このような心を持ち、どのような職業でも、「好きなことで飯を食える人」になって欲しいと思います。
最後に、高校生に聞かせる話として良かった内容を。
「高3の時に、ダンスの専門学校と大学に行くかで迷ったけど、大学に行って良かった」と断言していました。
その理由を次のようにまとめてくれました。
- 大卒で転職はしやすいので、他の仕事をいつでも考えられる。だからこそ「ダンスでご飯が食べられなくなるという切迫感」がなく、今の仕事を楽しめている。
- 大学で視野が広がった。それは、今の仕事の受注にも役立つけれど、今後結婚や出産しても、子育てや再就職で絶対に役立つという自信になった。
とのことでした。
迷っている高校生は是非大学に進学してみて欲しいです。
発言は過激なのですが(笑)、差し入れもしてくれる優しい子です。
次に来るときはどんな話を聞かせてくれるのでしょうか。
楽しみです。